固定残業代制における残業代は常に一定?

固定残業代制(みなし残業)とは、あらかじめ設定した残業代を実際の労働時間に関わらず支給する制度を言いますが、この制度にはいくつか注意しなければいけない点があります。

まず、固定残業代とそれに対応する固定残業時間を明確にし、かつ従業員に対して周知しなければいけません。例えば、「月給20万円(みなし残業代を含む)」という求人や「時間外手当は10時間分を固定で支給する」といった内容の就業規則は無効となるため注意して下さい。

次に、その固定残業代を固定残業時間で割った時給が最低賃金を下回っていない事、固定残業時間が36協定に定める月45時間以内となっている事も必ず確認します。また、固定残業代制であっても、実際の残業時間が固定残業時間より多い場合は差額を支給しなければならず、決められた時間以上の残業をしなければ支給しないという事もできません。

その場合、就業規則で定めた一月あたりの労働時間から算出した時給に時間外、休日出勤、深夜勤務に係る割増率と超過した残業時間を乗じて支給額を求めます。そのため、固定残業代制における月々の支給額は常に一定になるとは限りません。

つまり、企業からすれば固定残業代制を導入するメリットは、従業員の労働時間に対する意識改革くらいしかなく、支給額の計算も固定残業時間より残業時間が多くなれば途端に煩雑となります。固定残業代制によって残業代が削減できる事もありませんので、メリットよりもデメリットの多い制度と言えるでしょう。

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